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君になり代わって2日間過ごして、わかったよ。
君の疲労の理由がわかった。
母親でいることは、ひたすら続く自己犠牲だってことがわかった。
それが大きな会社で10時間、財務の決定をするよりよっぽど大変なことだってわかった。
子どもと一緒にいるために、自分のキャリアや経済的自由を諦めることの挫折感がわかった。
経済的保証が自分ではなく、自分のパートナーに託されていることへの不安感がわかった。
君が夜に友だちと出かけたり、運動したり、ゆっくり寝ることを犠牲にしているのがわかった。
家に閉じ込もって子どもの世話をしながら、外の世界で起こっていることを見逃しているように感じるのが、どれほど辛いかがわかった。
僕の母が育児方法で君にとやかく言ってきたとき、君がなぜ怒っていたのかわかった。
子どもにとって何が一番いいのかわかってる人は、実の母親の他にはいないはずだ。
母親でいることは、社会の最も大きな負荷を背負っているってことがわかった。でもその価値が認められ、報酬が出ることはない。
僕がこの手紙を君に書いているのは、ただ君がいなくて寂しいからだけじゃなくて、君にこれを伝えずにこれから一日たりとも生きられないと思ったからなんだ。
『君はとても勇敢で、とてつもないことをこなしている。僕は君のことを心から尊敬している』と。”
手紙を夫から受け取った妻は、この文章を読んで涙を流したそうです。
相手がどれだけ大変な思いをしているかというのは、実際に体験してみないとなかなか分からないものです。
自分が追い詰められている時はなおさら周りに対して鈍感になりますよね。
しかし、そんな時だからこそ周りを気遣う気持ちを忘れないことが大切なんです。
「思いやり」の本質を教えてくれるような、とある夫婦のエピソードでした。 -